『みんな震災を忘れない、忘れないって言うけど、自分は忘れたいんだよ』
静かな瞳に浮かぶ悲しみの色を濃くしながら、テレビの中のその人は言った。
もし自分の周りで起こっていたらと想像するのが恐ろしくなるほど、未だかつてない未曾有の出来事が東北地方に起きてから今年で11年目。
忘れたい。
忘れない。
忘れたい。
でもやっぱり忘れることはできない。
その方のいろいろな想いが交差する心の奥を、少しだけ垣間見たような瞬間でした。
自分にできることは限られているけれど。
でも。
ずっと寄り添っていたいと思いました。
その悲しみに、寂しさに、持って行き場のない悔しさに。
心に寄り添って、そして心から祈る夜。
どこまで飛んでゆくのかな。
『会いたい』『愛している』っていう気持ちが、どうか空の彼方の方々へ届きますように。
最後まで読んでくださりありがとうございます。